誰も書かなかった葬儀のお話 『お花を届ける』・・編

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誰も書かなかった葬儀のお話
『花を届ける』・・編
三月と九月はお彼岸の時期です。
皆さんも御墓参りをしたり、仏壇に手を合わせるなどしているかと思います。
私はこの時期になると、葬儀を担当させていただいたお客様へ、お花を届けたりしています。全てのお客様へ・・と言いたいところですが、時間もお金もガソリン代もかかるものはかかるので、高額なプランをいただいた方や印象に残ったお客様(つまり私が「会いたい」と思う方ですね)に対して行なっています。
お花が嫌いな方はいません。稀に
「胡蝶蘭が苦手」
「百合は匂いがあるから嫌い」
という方はいらっしゃいます。
そういう方へはそういう配慮をして臨みます。
半年ほど前に行なった葬儀の喪主様宅へお花を届けました。お話を伺うと、
「半年経ってやっと受け入れられてきました」
「周りに支えられてなんとか生きています」
と、声にも張りが戻った感じでした。
自宅でずっと奥様の療養をされていた方で、四十九日まで私が手配をしたのでとても印象に残っています。
自宅の手前にとんでもなく急なカーブがあり、そこを通ると
「ああ、ここに来たな〜」
と思ったり・・懐かしい気持ちになります。
お客様の直の声を聞くのも大事だと考えます。ただポッと行っただけでは気持ちなんてそうそう聞けません。そのためのお花届けとも思っています。
しかし・・
我々のような商売とはしょっちゅう関わってはいけないのもわかっています。
「今度は私の番だから、その時も源川さん頼むよ!」
なんて言われると、
「ダメだよ、お母さん。お父さんの分まで長く生きるんだよ!」
とか言って返します。そういうセリフが自然と出るようになりました。これも年齢のおかげ。
明るく葬儀の話ができるというのは、実は理想の形です。
「俺の時はこうしてくれ。写真はこれを使って欲しい」
「私はこういう祭壇がいいわ。〇〇へは声かけないでね」
元気なうちから話しておくと、その時になって齟齬が少なくて済みます。
重篤な状況になったら葬儀のことなんて話せませんからね。
元気なうちに、明るく「葬儀の話」をしてください。
タレントの堀ちえみさんや競泳の池江璃花子選手の病気が話題になりましたが、こういうことは人に色々考えさせる機会を与えてくれます。決して対岸の火事じゃない。
ゆっくり焦らず療養していただけたらと思います。