誰も書かなかった葬儀のお話 『他人の家のはなし』・・編

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 私は実家の日本そば屋を、小学校の頃から手伝っていました。免許を取る前は皿洗いを、16歳になると親父から
「学校はいいから免許を取りに行け」
と、学校をさぼらせてバイク免許を取らせるという、それはとても良い親父でした(笑)
 
そば屋は出前があるので、注文を受けてそれをバイクで運びます。玄関先等で出前を渡してお金をいただきます。空いた容器は洗って返してくれるところもあれば、食べたそのままを庭に置いておく家庭もありいろいろです。
 
いまも葬儀の相談などでいろいろなご家庭にお邪魔しますが、本当に
「ここに本当に住んでいるのだろうか?」
と疑問を抱くような、ものすごい家ってあります。いまでいう
“ゴミ屋敷”
です。玄関の両サイドに山積みになった新聞。捨てりゃいいのでは?と思うパンパンのビニール袋の数々。空き缶空きビンの山。地震が起きたら一発で家人は埋もれると思います。
ここ、靴脱いで上がるの?と思ってしまうほどの床。たわんでいたり床が抜けていたり。座ろうものなら、猫やら何かの毛でズボンが・・・ああ、涙。
先日見た映画『万引き家族』も、樹木希林さんが演じていたおばあさんの家がこんな感じですが、実際もっとすごいお宅が存在します。
だからちょっとやそっと掃除してないくらい、私は何とも思いません。もっと強烈な場所を見てるからです。(でもなるべく掃除はしましょうね)
 
家を見て人となりを見て、私もいろいろな助言をします。お客さんサイドも私を見ていろいろな判断をされるだろうから、私もプランや内容や、万が一の際の進行を精一杯説明します。
 
このあいだお母さんが亡くなった案件で、どうしても家に帰らせたい、出来れば二階に寝かせたいとおっしゃるご家族。家に行くと結講急な階段で、しかもお母さんはかなり立派な体格なのです。丁寧に説明をして、一階にあるスペースでご安置差し上げました。無理して二階に上げても、下るのがまた大変なのです。横になった人間がどれだけ重くなるのか・・なめてはいけません。身体を傾けると、体液が口から出てしまうことがあるのです。身体にはなるべく負担掛けない方が良いですね。
 
ご家族の気持ちは汲みますが、無理なこともあるのも事実です。そこを丁寧に説明するのも大事な仕事と思っています。
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