誰も書かなかった葬儀のお話 『目が開いちゃう話』・・編

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人が亡くなると、お声がかかった私たちは施設や病院、ご自宅などに伺い死後処置をします。
 
私は死に様は生き様だと思っています。人は生きてきたように亡くなると思っています。
人を欺き騙し、悲しませて来た人間の最期は、それは悲惨なものだと確信しています。そういう人生を送った方は、きっと誰からも悲しまれず、もしかすると亡くなったことすら気づかれないかもしれません。残念ですが・・
つまり
「どんな生き方をしてきたか?」
ってことです。
皆さんもそばにいる家族や友人知人を絶対大事にした方が良いですよ。あまりワガママを言ったり困らせたらダメです。
亡くなったあとのことをしてくれるのは周りの方たちなんですから。
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先日お手伝いさせていただいた葬儀では、故人様の目が見事なくらい開いていました。少し開くくらいなら私でも直せるのですが、あまりに見開いてしまうと専門の方(ラストメイク係)を呼ばないと直せません。見開いてしまうと眼球が乾燥してしまい、ちょっとやそっとまぶたを動かしても戻らないのです。
そう言うときは
「まだご覧になりたいものがあるのかも知れませんね」
とか
「ご家族のお顔を見たいのかもしれませんね」
などと言って説明します。
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目が開く方がいるかと思えば、眼球そのものが下へ落ちてしまう方がいます。この場合、結構強めの口調でメイク係を入れることを提案します。そうでなければ対面が行えないからです。会うひと会うひと皆が驚かれてしまいます。そのくらい目が顔に占める比重は大きいです。
眼球が落ちた場合は、目の下側に特殊な薬を投入して眼球を上に持ち上げる処置をします。すると・・・生前と同じような目元に戻ります。
さすがはプロ!と唸ってしまいます。
 
今はラストメイクもかなり進歩しており、相当の損傷があっても写真を見ながら直すことができます。本当に助けられます。
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葬儀は葬儀屋だけがいれば成立するものではありません。
メイクさんや料理屋さん、花屋さんや返礼品屋さん、果物屋さんから貸し布団屋さんから、勿論宗教者の方々など皆さんがいてくださっての葬儀です。
ありがたいことです。